お口のおはなし 第21話 味覚障害ってなに?症状と原因とは?
お口のおはなし
味覚障害とは
味覚障害は、「味がわからない」だけではありません。危険なのは食べ物が砂やロウのようになり、
食欲がなくなり「食べられなくなる」ことによって、味覚障害からの食欲低下、接触障害を生じることです。
味覚障害の種類
*味覚の減退ー味を薄く感じる
*味覚消失ーまったく味がしない
*自発性異常味覚ー口の中に何も無いのにつねに、味がする
*解離性味覚障害ー特定の味(甘味などだけがわからない)
*味覚錯覚ー本来の味質を異なる味として感じる(塩味が苦く感じるなど)
*悪味症ー食べ物が嫌な味になる
*味覚過敏ー味が濃く感じる
味覚障害の原因
*口腔内における障害
口腔乾燥症(ドライマウス)舌炎など
*味覚神経の障害
中耳炎など、顔面神経麻痺
*脳における障害
脳の出血、脳梗塞
*全身疾患
糖尿病、腎疾患、消化器疾患、貧血など
*薬剤の副作用
亜鉛欠乏など
*栄養障害
食欲不振、嚥下障害
*ガン治療
抗ガン剤副作用など
*嗅覚障害
蓄膿症など
*その他
心理的ストレスなど舌にある味覚センサーの味らいの寿命はおよそ10日と言われています。
10日経てば入れ替わることができるので、時間が経てば治ったり、軽くなったりする傾向にあります。
しかし、必要な栄養素が補給されなかったり、口の中の環境が悪ければ、寿命で死滅する味らいの数が多くなり、改善どころか悪化することもあります。
舌苔除去
舌は軟らかくデリケートな組織なので、硬組織である歯を磨くハブラシで清掃すると、簡単に傷つきます。
舌を傷つけてしまうと、味覚障害の原因にもつながりますので、舌専用ブラシを用いましょう。
舌清掃のポイント
舌専用ブラシで舌奥から舌尖に向けて一方向に、2~3回弱い力でそっとなでるようにする。
往復してしまうと舌を傷つけるのでダメ
1日1回朝、起床時が効果的(就寝中は唾液分泌が減り、舌苔が増えるので)
すべてを取り除く必要は無いので、舌溝など必要以上にゴシゴシしないように!
口腔乾燥のある方は保湿剤を塗り30秒後におこなうと、いいですよ!
歯科衛生士 M . S