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  お口のおはなし 9月号 舌にあらわれる体の不調・舌は全身の状態を写すもの!?

お知らせ

お口のおはなし 9月号 舌にあらわれる体の不調・舌は全身の状態を写すもの!?

お口のおはなし

 

 

9月も中旬になりましたが、天気予報ではまだ猛暑日が予想されるなど暑い日も続いております。
季節の変わり目ですので、体調管理には十分お気をつけ下さい。
今回のお口のお話しは、舌にあらわれる体の不調・舌は全身の状態を写すもの!?です。ぜひ参考にしてくださいね。

 

 

 

舌にあらわれる体の不調

 

☆貧血傾向

①舌が全体的に白っぽい

→血液の循環不足で舌の赤みが低下

 

②舌がツルツルと光って見える

→血液の循環不足で舌乳頭が消失するため、舌の表面が平滑になる。加えて舌乳頭による保湿が困難になるので、乾燥して光って見える。

☆胃腸の疲れ

①水分を多く含んだ舌苔がべったりと舌を覆う

→胃腸が弱って基礎代謝が悪くなり、水分が舌に停滞した結果、舌苔が多くなる。

☆むくみ

①舌がはれぼったく、大きく見える

→水分代謝がよくないため、舌の細胞に水が溜まる。

☆シェーグレン症候群

①舌が乾燥してシワが目立つ

→シェーグレン症候群では、免疫のバランスが崩れることで、目や口などを中心に乾燥が起こる。唾液が出ていない、乾燥した状態になると、血液が濃縮されて赤みが増す。

☆栄養不良

①白い部分と赤い部分が生じ、舌がまだらに見える

→通常、舌の表面は舌乳頭に舌苔が一層付着して白く見える。しかし、舌乳頭が萎縮すると舌苔が付着しなくなり、舌の表面の赤みが目立つ。栄養が行き渡っていないと、舌乳頭は萎縮する。

☆いびき

①舌の先端だけ他の部分よりも赤くなる

→舌の先に血液が行って戻ってこないのでうっ血状態になり、赤黒く見える。いびきや睡眠時無呼吸症候群が疑われる。

 

【病気ではない舌】

☆舌乳頭のブツブツや軽度の舌苔

→舌の表面のブツブツは舌乳頭です。

このブツブツが気になり「病気じゃないか」と相談されるかたは多いですが、異常ではなく、むしろ舌が元気な証拠です。舌苔は誰しもうっすらとは付着しているもので、舌苔があるからと、気にしすぎる必要はありません。

☆歯痕

→歯や入れ歯が舌につねに当たっていると、その部分の舌がへこみます。舌がむくんで大きくなっている、猫背により舌の位置が悪くなっている、舌の力が弱っているなどで、舌に歯や入れ歯が当たることもあります。当たっている部分は、明らかな口内炎になっていなくても、痛みを生じることがあります。

☆黒い舌苔

→抗菌菜を飲んでいて口の中の菌層のバランスが変わると、菌の交替現象が起きて黒い舌苔ができることがあります。(黒毛舌)病気ではなく、黒い色素をつくる菌が優勢になっているだけです。

☆溝状になった舌

→本来なら、舌乳頭が舌の表面の粘膜をくっつけているのですが、それがうまくいかないと、このような「溝状舌」になるといわれています。舌の溝が深いだけですので、不安になる必要はありません。生まれつきのほかに、栄養不足などで一時的に溝状になることもあります。

☆鉄分による着色

→鉄分を補う薬(経口鉄剤)やサプリを飲んでいるかたは、鉄分の反応で舌が黒くなることがあります。

歯科衛生士 Y.K

 

舌は全身の状態を写すもの!?


舌の内部には、毛細血管が無数に張りめぐらされています。
舌が赤いのは、その血液(ヘモグロビン)の色に由来します。
そのため舌には、舌の内部の血液の状態、つまり全身の状態が反映されています。

たとえば貧血などで血液中の赤血球が少なくなると、舌は白っぽくなります。
一方、脱水などで血液中の水分が少なくなれば、血液が濃縮され、舌の赤みが増します。
また、舌の上にできる苦答も、全身の状態とかかわっています。

舌苔は、お口の粘膜からはがれた細胞や粘液、食べかす、細菌などが「舌乳頭」(舌の表面に無数にある突起)に付着してできたものです。
一般に胃腸の機能が低下すると、舌乳頭が変化して舌苔は増加します。
一方、貧血や栄養不良などでは舌乳頭が消失(委縮)するので、舌苔は付着しにくくなります。

こんなふうに、舌は全身の健康状態をあらわすバロメーターなのです。
舌を見るときは舌の色、形、質感をチェックすると良いでしょう。

<舌の役割>


・味覚
舌の表面には味細胞の集まりである味蕾(みらい)と呼ばれる、
味覚を感じるセンサーがあります。
味蕾は頬の内側や唇にもありますが、大部分が舌にあります。


・咀嚼と嚥下
食べ物を咀嚼し、かみ砕かれた食べ物を集め、咽頭に送り込みます。
咽頭から食道へ食べ物を送り込むために、舌で押し込む筋力が必要になります。
舌の機能が低下すると、食べ物が上手に食べれなくなってしまいます。これが咀嚼・嚥下機能障害です。

・歯並び
舌の存在はきれいな歯の並びにもかかわってきます。
舌が特定の歯を押してしまう癖や舌が左右どちらかに偏ることが続くと、歯並びが乱れてしまうことがあります。

・発音
私たちが発する言葉にも舌が深く関わっています。
舌は柔軟に動き、異なった音を発する手助けをします。

このように舌は、食事・会話・見た目などに密に関わっており、生活するうえでとても重要な器官です。
舌に問題を感じる場合は早めの受診をお勧めします。

歯科衛生士 W.K

 

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