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  お口のおはなし 7月号歯磨き粉はどれを選んだらいいの?・歯ブラシってどんなものを選んだらいい?歯磨きのテクニックは?

お知らせ

お口のおはなし 7月号歯磨き粉はどれを選んだらいいの?・歯ブラシってどんなものを選んだらいい?歯磨きのテクニックは?

お口のおはなし

 

梅雨明けした地域も出てきていよいよ夏本番を迎えました。
激しい暑さの日が続いておりますので、体調管理には十分気を付けてお過ごしください。
今回のお口のお話しは、歯磨き粉と歯ブラシの選び方についてご紹介していきます。ご自身の悩みや口腔内の状態にあったものを選んで、健康的な歯を保ちましょう。

歯磨き粉はどれを選んだらいいの?

お店や歯科医院で売られているハミガキ粉。たくさん種類があって、どれがいいのか迷ってしまうことはありませんか?

歯磨き粉の効果・効能は千差万別。歯を白くしたい。口臭が気になる。歯周病を予防したい。歯がしみるのを抑えたい等、悩みに合わせたハミガキ粉を選びましょう。

求めている効果と一致しないハミガキ粉を使用していると、効果を実感できないどころかかえって悪くなることもあります。 例えば、「冷めたいものがしみるのを治したい」と思っている時に研磨剤の含まれたホワイトニングタイプのハミガキ粉を使ってしまうと、歯の表面が削れてしまい、余計にしみるようになってしまうこともあります

自分の使っているハミガキ粉がどんなものか理解して使っていますか?

ぜひ、これを機にきちんと自分に合ったものはどんなものなのか考えてみましょう。

当院で取り扱いのあるハミガキ粉も合わせてご紹介します。

 

 〈歯が白濁している方、虫歯を予防したい方〉

歯の最も多い疾患が虫歯。その虫歯にもいろんな段階があり、初期の段階では歯が白く白濁していたり、表面が黒くなっていたりします。

歯に穴が開くような虫歯は歯科医院での治療が必要ですが、このような初期の状態では自分で治すことができます。ただし、適切なハミガキができればの話です。適切なハミガキ粉を使用して正しい歯磨きをすれば、その効果はぐんと上がります。

初期虫歯を治す力、それは「再石灰化」

初期虫歯の歯の表面が白濁している状態というのは、歯の表面を守っているエナメル質から硬い成分が虫歯菌の酸によって溶け出し、もろくなっている状態です。

これは、硬い成分が溶け出しているだけで、成分の足場はしっかり残っているので、そこに唾液の中に含まれている歯の成分が戻り、元の硬い状態に戻ることができます。この歯の成分が戻る力のことを「再石灰化」といいます。

この「再石灰化」を促進させるには、唾のほかに歯を硬くする成分を口の中に増やしてあげることがポイントです。それができるのが、歯の成分、そして歯の強度を上げるフッ素等を含んだハミガキ粉なのです。

汚れが歯の表面についたままでは、成分が歯にたどり着くことはないので、しっかり汚れを落とすことも大切です。

フッ素入りの歯磨き粉で磨いた際は少量の水でゆすぎ、あまりゆすぎすぎないことをお勧めします。

 

 Check-Up standardチェックアップ スタンダード

 

プラス電荷をもつカオチン化セルロースが、マイナスのフッ素イオンを静電作用により歯面に引きつけます。

新成分グリセロリン酸カルシウム・ピロリン酸四カリウム配合で、フッ素の滞留性が大幅にアップ。フッ素が口腔内のすみずみまで広がりやすいソフトペーストで歯や歯肉にやさしい低研磨性。また、泡立ちが少なく、やさしい香味なので、少量の水ですすげます。

 

 


〈歯肉が腫れている、歯肉から出血する方、口臭が気になる方〉

歯茎から血が出たり、歯肉が腫れたりしていませんか?それは、歯周病かもしれません。

歯周病とは、歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(骨)など歯を支える歯周組織が炎症により破壊されていく病気です。

歯周病は日本人の約80%の方がかかっているとされる身近な病気です。しかし、歯周病は末期段階にならないかぎり、自覚症状がほとんどでません。末期になってからでは、歯を抜くしか方法がなくなってしまいます。私たちが歯を失う原因として最も多いのは、この歯周病です。

歯を失うことはもちろん、それ以外に心疾患や呼吸器系の疾患、糖尿病や出産など命にも関わるさまざまな全身への影響を与えることがわかってきています。

歯肉が腫れる、出血する。歯がグラグラする。朝起きた時に口の中がネバネバする。口臭が気になる等、気になる症状が出たら早めに歯科医院を受診してください。そして、お家では歯周病予防のハミガキ粉を使ってみてください。

 

Systema SP-T ジェルシステマ エスピーティー ジェル

 

4つの薬用成分が歯周病の発症を防ぎます。

酢酸トコフェロール(ビタミンE)が歯肉を防御。トラネキサム酸配合で歯肉の炎症、出血を抑制。β-グリチルレチン酸配合で歯肉の炎症を抑制します。イソプロピルメチルフェノール(IPMP)が、バイオフィルムの内部まで浸透・殺菌します。また、ラウロイルサルコシンナトリウムが浮遊菌を殺菌し、口臭を予防します。粘性の高いジェルなので、歯肉や歯周ポケットに薬用成分が長くとどまります。弱ってきた部位をやさしく、じっくりみがける研磨剤無配合組成です。

 

〈歯茎との境目辺りの歯がへこんでいたり、歯の色が暗くなっているところがある方〉

歯の根は本来歯茎の中におさまっています。それが出てしまっている方は、歯周病で歯茎が下がってしまっているのか、歯磨きの力が強すぎるかのどちらかです。そして、その露出してしまった歯の根は、歯の頭に比べて非常に柔らかく、ハミガキ粉に含まれている研磨剤で少しずつ削られてしまいます。

歯の表面が削られると、知覚過敏を引き起こしやすくなったり、楔のようにかけているので歯磨きが行き届かず虫歯になりやすかったり、神経が外側に近いので神経を取る治療が必要になってしまったり、様々な悪影響が出る恐れがあります。

すでに歯の根が露出してしまっている方は、なにか症状が出る前にこれ以上の露出を防ぎ、露出している部分を削れないようにすることがとても大切です。

研磨剤が入っておらず、歯の表面をコーティングしてくれる効果のあるハミガキ粉がオススメです。


Check-Up rootcareチェックアップ ルートケア

フッ素がエナメル質と象牙質のう蝕を予防し、コーティング剤PCA(ピロリドンカルボン酸)が露出した象牙質表面のコラーゲンをコーティング。さらにフッ素を長く留めます。

象牙質にもやさしい研磨剤無配合のジェルタイプで、高齢者にも見やすいクリアブルーのジェルです。また、泡立ちが少なく、やさしい香味なので、少量の水ですすげます。

 

 


〈お茶やコーヒー・タバコなどの着色汚れが気になる方〉

あなたの歯は本来の白さを保っていますか?多くの方は残念ながら、日々の食べ物や飲み物によって変色・着色してしまっています。

その歯の色の悩みの一部を自分で解決できるようにするのが、白くなることを売りにしているハミガキ粉です。ですが、白くなることをうたっているハミガキ粉に歯科医院で行われるようなホワイトニング効果はありません。

ホワイトニングとは簡単に言うと、歯に浸透してしまった黄ばみを漂白剤で落とすことです。当然のことながら、ハミガキ粉には漂白するような成分は含まれていません。では、どうしてハミガキ粉で白くなるのでしょうか?

それは研磨剤により歯の表面についた「茶渋」「タンニン」「タール」といったものを削り落とすことで白くしているのです。

歯科医院に行かずに自分で汚れが落とせるのは嬉しいですよね。ですが、残念なことに汚れを削り落とせるのですから、自分の歯もどんどん削れていってしまいます。

ですので、歯科医院では研磨剤が入っていない物や低研磨のハミガキ粉をおすすめしています。特に歯面が露出している方や知覚過敏の方は、研磨剤の入っていない物を選んでください。

研磨剤が入っていなくても、化学的に汚れを浮かせて落としてくれるハミガキ粉もあります。ぜひ成分をチェックしてみてください。


Brilliant more W
ブリリアントモア ダブル

 

清掃助剤ピロリン酸ナトリウムとポリリン酸ナトリウムのダブル成分がイオンの力で歯の表面からステインを浮き上がらせ、ブラッシングでステインをすっきり落とします。

口臭を抑えてクリアな息に。LSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)が、口臭原因菌を殺菌し、口臭の発生を防ぎます。

フッ化ナトリウム配合で、歯の再石灰化を促進。う蝕の発生・進行を予防し、健康な歯を保ちます。

 

 

〈冷たい物がしみる、痛む方〉

冷たいものを食べたり飲んだりした時や、歯磨きをしている時にしみたり、痛みが出たりしていませんか?もしかしたら知覚過敏症かもしれません。

よく耳にする「知覚過敏」ですが、そもそも虫歯でもないのにどうして痛みが生じているのでしょうか?それは歯の構造にあります。

まず、歯の表面を覆っている靭帯で最もかたい部分「エナメル質」。その内側にあり歯の主体となっている「象牙質」。そして歯の中心にある「歯髄(神経・血管)」。

歯はこれらの三つの組織でできているのですが、このうち触ると痛む部分があります。「歯髄(神経・血管)」は当然として、実はその周囲を覆っている歯の主体「象牙質」には歯髄から管が伸びており、そこを伝って刺激が歯髄に送られるため知覚があるのです。ですから「象牙質」にも刺激が加わると痛むのです。

つまり、知覚過敏症はこの象牙質が口の中で露出してしまい、歯ブラシの毛や冷たいものによって刺激を受けている状態なのです。


では、実際にどのようにすれば知覚過敏は治すことができるのか?

大きく分けると二通りの方法があります。

ひとつは痛みの発信している神経を鈍感にする方法。もうひとつは、象牙質の中にある管が口の中に露出しないように蓋をする方法です。

前者の、神経を鈍感にするハミガキ粉にふくまれる薬用成分が硝酸カリウムです。このカリウムが神経から発信される痛みの信号をブロックしてくれます。ただ、当然ですが、歯磨き粉に含まれているのは薬事法に基づいた安全な薬用成分しか含めませんので、一度そのハミガキ粉を使うだけで神経が一気に鈍化するなんて凶悪なものではありません。日々使っていくことで、神経を鈍化させていくものなので使いすぎて歯に害がでるような心配はありません。

後者の、象牙質内にある歯髄に通じる管に蓋をする方法ですが、それを行ってくれるハミガキ粉の薬用成分は乳酸アルミニウムとフッ素です。

これらの成分が歯の表面に吸着、吸収され、目には見えない小さい管に蓋をしていきます。管に蓋さえされれば、刺激が歯髄まで行くことはなくなるので知覚過敏はおさまってきます。

当然ですが、歯にこれらの成分が行き届くことで効果を生みます。ですので、そもそもハミガキがしっかりできていない方はどれだけ良いハミガキ粉を使っても意味がありません。自分がきっちりと磨けているのか注意が必要です。


Systema センシティブ
システマセンシティブ

 

硝酸カリウムが歯髄神経を鈍麻し、直ちに刺激の伝達を抑制。ブラッシング時の痛みを抑えます。さらに、乳酸アルミニウムが露出した象牙細管を封鎖し、持続的に痛みの伝達経路を封鎖。飲食時の痛みまでケア。

IPMP(イソプロピルメチルフェノール)とトラネキサム酸配合で、バイオフィルム内部まで浸透・殺菌、歯肉の炎症・出血を抑えます。

フッ化物*(1450ppm) 配合で、う蝕の発生と進行を予防します。長時間ブラッシングに適した低研磨・低発泡・マイルドな香味

 

 

目的ごとにオススメのハミガキ粉を紹介しましたが、世の中にはもっとたくさんの歯磨き粉があります。どうしても味が気に入らないなんてこともありますので、ここで挙げたハミガキ粉のオススメポイントを参考に、ぜひ自分に合ったものを探してください。

 

歯科助手Y・T

 

歯ブラシってどんなものを選んだらいい?歯磨きのテクニックは?

☆歯ブラシ選びのポイント

・歯周病予防には「やわらかめ」、歯周病がない場合には「ふつう」がおすすめ!

→3本指で鉛筆持ちをイメージ!磨く力が強すぎると、歯や歯茎を傷付けてしまいます。軽い力で優しく磨きましょう。

・歯ブラシのヘッドの大きさは、口腔内にもよりますが小さめまたは普通の大きさで!

 1本1本の毛が密集しすぎないこともポイントです。

 →小刻みにまんべんなく磨いていきます。毛が密集し過ぎていると、歯と歯の間に毛先が届きにくいといったこともあります。ご自身の口腔内に合ったヘッドの大きさを選びましょう。

 

☆歯磨きのテクニック

歯ブラシは全面を使わなくても大丈夫!

・歯の表面:歯ブラシを90度にあてて前後に小刻みに動かす。

・歯と歯の間(歯間):歯ブラシを縦に1本ずつ磨く。

・歯茎の境目:歯ブラシを45度の角度にして小刻みに動かす。

・噛み合わせ面:歯ブラシを小さく動かして、1本ずつ磨く。

・前歯の裏側:歯ブラシを縦にして、歯の裏に毛先を当てて上下に動かす。

 

☆より良い口腔内を清潔に保つために・・・

・歯ブラシは1カ月に1回は交換する。

 →歯ブラシは毎日使うものです。使っていると、毛が開いたり、コシがなくなり清掃能力が低下します。更に、毛先に汚れや食べかすが溜まり雑菌が繁殖しやすくなります。

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・歯間ブラシやフロスも合わせて使う。

 →歯と歯の間の汚れをしっかり落とすのに必要不可欠なアイテムです。普段の歯ブラシでは汚れを十分に落とす事が難しいため使用を勧めています。

ですが、デメリットもあります。歯間ブラシは、歯と歯の間の大きさによってサイズを選ぶ必要があり、フロスは慣れないうちは間違った使い方で歯茎を傷付けてしまう原因になるので、かかりつけの歯医者さんから自分自身の口内に合うアイテムを教えてもらうこともひとつです。

 

・定期的に歯科検診を受ける。

  →虫歯や歯周病等の病気を早期発見・早期治療し、ご自身の健康な歯を守るためにとても重要な事です。定期的(3~6カ月に1度)の定期検診・クリーニングに来ていただく事で、虫歯や歯周病の検査、歯石の除去、フッ素を塗布することによって虫歯になりにくい歯を作る等、1人ひとりに合った口腔ケアの紹介を行います。

歯科助手 M.H

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