TEL:049-274-5418

診療時間 9:00~18:00

  お口のおはなし 3月号 就寝前に緑茶を飲むといい? 赤ちゃんのお口のケア 歯周病に痛みがないのはなぜ?

お知らせ

お口のおはなし 3月号 就寝前に緑茶を飲むといい? 赤ちゃんのお口のケア 歯周病に痛みがないのはなぜ?

お口のおはなし

お口のおはなし 3月号

 

こんにちは。

3月、4月というと出会いと別れの季節でもありますね。みなさまがよい新年度を迎えられることをお祈りしております。また、ユナイトみよし歯科もより一層、皆様の歯とお口の健康を守る手助けができるよう、誠心誠意頑張って参ります。新年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

就寝前に緑茶を飲むと歯にいい?

「寝る前に緑茶を飲むと歯にいいと聞き!毎日実践している」という方がいますが、本当でしょうか。
緑茶に含まれる成分には、う蝕や歯周病などの疾患に対する予防効果がわかっていますが、就寝直前の摂取には注意が必要です。

緑茶に含まれるカテキンには、う蝕や歯周病に対する予防効果があります。これまでに緑茶と歯に関する多くの研究がなされてきましたが、2018年のシステマティックレビューでは、「口腔衛生の維持という点で、緑茶を用いた洗口はクロルヘキシジンを用いた場合の代替とみなすことができる」と結論づけられています。緑茶にはさまざまな成分が含まれており、とくにポリフェノールに分類されるカテキンは、口腔疾患に対して良い効果をもたらすことがわかっています。

カテキンはう蝕や歯周病の原因菌の増殖を抑制するため、それらの疾患の予防効果を有するだけでなく、嫌気性菌を抑制することで口臭予防にも一役買っています。

また、緑茶に含まれるフッ化物は初期う蝕の再石灰化を促す重要な役割を果たします。高齢者を対象とした最近の疫学研究において、緑茶を1日に4杯以上飲む人は、飲んでない人に比べて約1.6本歯が多かったとの報告がなされました。これは、日常的な緑茶の摂取が歯の健康維持に関している可能性を示しています。以上をふまえて、緑茶の摂取は歯に対して良い影響を与えると考えられます。

しかしながら、就寝前の摂取には注意が必要です。緑茶に含まれるタンニンは歯面のペリクルに残留することでステインの原因となります。また、カフェインによって良質な睡眠を妨げられる可能性があります。就寝前に緑茶を摂取したら、口腔内に着色成分が残留しないように水で軽くゆすいだり、寝つきが気になる人は、就寝数時間前までに緑茶を摂取したりするなどの注意が必要です。
緑茶は歯への効果だけでなく、体脂肪や脂質を調整する作用もあるため、糖尿病やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病にも効果があると言われています。

歯科衛生士 Y.K

 

赤ちゃんのお口のケアって必要?

歯が生えてくる前のお口ケアって必要なの?必要だとしてもどのようにケアしたらいいのだろう?と思っている方もいるのではないでしょうか。今回は歯が生える前の赤ちゃんのお口ケアの必要性について少しだけお話させてください。
赤ちゃんに歯が生えるのは6ヶ月頃からですが、母乳やミルクを飲んでいるので口の中は汚れています。ガーゼ等で口の中を綺麗にして清潔を保つ事は大事なことです。そして、お口ケアには清潔を保つ以外の大切な目的があります。

☆お口に触れられる抵抗をなくしていく
赤ちゃんは“原始反射”といって、唇を触られたり、お口の中に何かが入ろうとすると反射的に舌で押し出そうとします。赤ちゃんにもともと備わっている反応です。
しかし、このような反応がいつまでも続いていると、これから始まる食事や歯磨きの時に困ってしまいます。今からできる事として、唇をつまんだりさすったりマッサージをする、ガーゼでお口の中に触れる等、日頃から刺激を与えることによって成長と共に原始反射は無くなっていきます。

☆唾液をたくさん出す
唇や頬のマッサージ、舌を動かしたり、お口の中を刺激することで唾液が出てきます。唾液には様々な効果があると言われていますが、虫歯予防もそのひとつで、たくさん出た唾液がお口の中を綺麗にしてくれています。そして、たくさん出た唾液を飲み込むことは、赤ちゃんにとっては“飲み込み練習”にもなっています。その他にも、日頃から赤ちゃんに語り掛けることも効果的です。語り掛けた赤ちゃんの反応によって喃語が出てくるようになったり、唾液を出す刺激になっていきます。

これらがお口ケアの主な目的です。
むし歯予防が必要になるのは歯が生えてからです。むし歯ができるには、歯質』+『糖分』+『虫歯菌(プラーク)』+『時間の経過』の4つの条件があります。歯が生えてきてからは、むし歯予防のケアをします。年齢やお口の中の状態に合ったケアや目的をふまえて対応していきましょう。

 

赤ちゃんのお口のケアの仕方

歯が生えてきたからと急に歯みがきを始めても、何をされているのかよく理解できずに赤ちゃんは歯みがきを嫌がるかもしれません。赤ちゃんは毎日決まったことをすることで安心します。歯が生える前から少しずつ、お口のケアを習慣づけてあげましょう。練習を始めるのは、首がすわるころが目安です。スキンシップの1つとして、歯みがきの予行練習をしていきましょう。

1.まずは体勢から
赤ちゃんのお口のケアをするときは、お口の中がよく見えるよう親御さんのひざに寝かせて、赤ちゃんの頭をしっかり固定しましょう。赤ちゃんが突然頭を動かした際に、お口の中を傷つけないようにするためです。

2.お口とお口まわりのマッサージ
突然お口の中を触れると、赤ちゃんはびっくりしてしまいます。まずはお口の外のスキンシップからはじめましょう。赤ちゃんのほっぺを手で包み込むようにし、お口のまわりや唇を触ってあげましょう。

 

 

 

指でちょんちょんと触ったり、唇をやさしくひっぱったりつまんだり、押したりしてみましょう。


3.ガーゼでお口のなかをやさしくぬぐう

清潔な綿100%のガーゼをぬるま湯でしめらせて人差し指に巻きます。赤ちゃんのお口のなかに指を入れ、やさしく拭いていきます。赤ちゃんの歯ぐきはとてもやわらかいので、桃の表面を拭くような力加減が良いと思います。上唇をめくるとミルクのカスがついていることがあります。この部分は唾液による自浄作用が少ないので、ガーゼで拭ってあげてください。※衛生面を考えてガーゼは使い捨てにしましょう。

はじめのうちはガーゼ磨きに慣れることを重視して、長く拭きすぎないように注意が必要です。ガーゼ拭きを嫌がる場合は、決して強引にはしないようにしてください。ガーゼによって口の中を拭かれる感覚に慣れさせておくと、歯ブラシへ移行しても嫌がらないようになります。赤ちゃんの様子を見ながら無理のないペースで拭いてあげてください。ガーゼ拭きのタイミングは授乳後、離乳食後、就寝前などが良いでしょう。

 

歯が生えてからのケアはどうしたらいいの?
乳歯が生えてきたら、歯ブラシを使ったケアを取り入れましょう。「まだ1本しか生えてない」「いずれ抜けるから乳歯はそのままでも…」と、何もせずにいると虫歯になるだけでなく、将来の歯並びにも影響を与えます。まずは、歯ブラシに慣れてもらうトレーニングからはじめましょう。

赤ちゃん用の歯ブラシは、歯ぐきを傷つけないようヘッドが小さくて、毛が柔らかく、毛先が丸く加工されているものを選ぶと良いでしょう。赤ちゃんに歯ブラシを持たせて、握る部分やくわえる部分を遊び感覚で覚えさせましょう。慣れてきたら歯ブラシを動かして、歯みがきの真似をしてみましょう。

嫌がらないようであれば、仕上げみがきも一緒に行います。仕上げ歯ブラシはお箸持ちで、やさしい力ででチョンチョンと歯を触る程度に。しっかりみがこうとすると歯ぐきを傷つける恐れがあります。また、力を入れすぎたり、みがく時間が長すぎると歯みがきが嫌いになってしまうかもしれません。あくまでトレーニングなので、嫌がるようであれば、無理をせずにやめましょう。機嫌のいい時や、やる気を見せた時に時間をかけて楽しくやっていきましょう。上手にできたら沢山ほめてあげてくださいね。

 

歯みがきを嫌がる時はどうしたらいい?
歯みがきを嫌がる赤ちゃんもいます。歯みがきをしている時に優しく話しかけたり、歌を歌いながら笑顔でみがいてあげてください。ママやパパが一緒に歯みがきをしてもいいですね。大切なことは、毎食後に歯みがきをする習慣をつけることです。

DA M.H&Y.T

 

歯周病はなぜ痛くない?

虫歯はズキズキとした痛みが生じますが、歯周病は痛みがなく進行します。(あっても違和感程度です)。
この「痛みがない」と言うのが歯周病の怖いところで、歯周病になっていることを自覚しにくく、気づかないうちにどんどん進行してしまいます。ところでなぜ歯周病は痛くないのでしょうか?大きく分けて2つ理由があります。

1.「歯茎の傷口から体液(血液) が外に出る」ので痛くない
手足を何かに強くぶつけて腫れたとき、どっくんどっくんと痛むと思います。あれは、心臓から血液が送り込まれたときに、
①ぶつけたところで白血球などを含んだ体液(浸出液)が急激に分泌される。
②その体液が、水圧のように内部の圧力を高める。
③それにより神経が圧迫刺激され、ずっと痛むと言う仕組みになっています。
しかし、歯周病になっている歯茎の場合、歯周ポケットの傷口(潰瘍面)から、血液とともに体液が出ていきます。そのため、内圧が高まらず、神経を圧迫しないので痛くないのです。

2.歯周病菌が「神経の受容体を壊す」ので痛くない
痛みは通常、神経を通じて脳に知覚されます。ですが、歯周病菌の出すタンパク分解酵素は、痛みを感じる神経のレセプター(受容体)を壊してしまいます。そのため、歯周病菌が進むほど、痛みを感じにくくなります。体の不調は、普通は痛みがあるかないかで判断されますが、歯周病にはその常識は通用しません。だからこそ、定期的に歯医者さんで客観的に診てもらわないといけないのですね。

歯周病 なぜなにQ&A
Q: 歯周病は薬か何かで手っ取り早く治りませんか?
A:今の科学では「飲めば歯周病が治る」「塗れば歯周病が治る」と言う薬はありません。一時的にお口の中の細菌を減らせるうがい薬などはありますが、歯周病を改善する唯一の道は、「プラークの除去」です。何度も言いますが、この基本がとっても大切なんですよ。

Q:歯周ポケットの中は自分で掃除できませんか?
A:歯茎の溝まわりは歯ブラシが届きますが、歯周ポケットの中には歯ブラシは届きません。(たとえ毛先の細い歯ブラシでも)。無理に中に入れ込もうとしてはいけません。歯ブラシをぐりぐり押し付けると、歯茎を傷つけ、歯茎が下がってしまうこともあります。歯周ポケットの中のクリーニングは、歯医者さんにお任せください。

 

患者さんにしていただく事は、
①セルフケアのレベルアップとその継続
②歯医者さんへの定期検診
この2つにつきます。治療が終わっても、メインテナンスを欠かさずに受けましょう。それが歯周病の再発を防ぐポイントです。

歯科衛生士 Y.S

 

 

PAGE TOP