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  お口のおはなし 第112話 活性酸素ってなぁに?歯周病の悪化と関係あるの?

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お口のおはなし 第112話 活性酸素ってなぁに?歯周病の悪化と関係あるの?

お口のおはなし

活性酸素が増えると身体によくない・・・そんな話をよく耳にしませんか?

☆活性酸素とは?

「ほかの物質を酸化させる力が非常に強い酸素」のことです。

私たちは呼吸によって大量の酸素を体内に取り入れていますが、そのうちの約2%が活性酸素になるといわれています。

活性酸素は殺菌力が強く、体内では細菌やウイルスを撃退する役目をしています。

ところが活性酸素が増えすぎると、正常な細胞や遺伝子をも攻撃(酸化)してしまうのです。

活性酸素による酸化によって慢性炎症が発生し、老化やガン、動脈硬化などをを引き起こします。

口呼吸は、換気量の多い呼吸なので活性酸素をより増やします。

☆過剰活性酸素による歯周病の悪化

歯周病の起こっている部位に白血球の一種である好中球が集まり活性酸素を出して歯周病菌を殺し歯周組織を殺菌しますが、この活性酸素が過剰になってしまうと逆に歯周組織を破壊し骨の吸収などを促進します。

また過剰な活性酸素は、血管を損傷し歯周組織内の血液の循環を阻害して歯周組織の壊死を招きます。

☆活性酸素が増える原因

☆活性酸素を減らすための生活習慣

●タバコを控える

タバコの煙には活性酸素や、その発生を助長する有害物質が数多く含まれています。

血液中に入ると、動脈硬化の原因となる酸化LDLをつくる原因ともなります。

●アルコールを取り過ぎない

肝臓がアルコールを分解するときにも、活性酸素が発生します。

飲む量の多い人、アルコールに弱い人は、特に注意が必要です。

●軽めの運動をする

激しい運動をすると呼吸量が急増し、活性酸素の発生を促します。

反対にウォーキングや水中歩行程度の軽めの運動は、抗酸化酵素の働きを高め、体の酸化を抑えます。

●ストレスをためない

ストレスを受けると一時的に血液の流れが悪くなり、これが元に戻るときに活性酸素が発生します。

これを繰り返すことで、酸化が促進されます。

●紫外線をさける

紫外線に当たると、皮膚細胞でも活性酸素が生成され、シミやシワの原因となります。

男性でも外出時は帽子をかぶる、日光に長時間当たらないなどの紫外線対策が必要です。

☆活性酸素を減らすための食生活

食べ物には、活性酸素の働きを抑えるさまざまな抗酸化物質が含まれています。

●ビタミンA

人参・カボチャ

●ビタミンC

キウイ・イチゴ・トマト・ブロッコリー

●ビタミンE

ナッツ類・大豆・アボカド

●リコピン(カロテノイド)

トマト・スイカ

●β-クリプトキサンチン(カロテノイド)

ミカン

●カプサイシン(カロテノイド)

パプリカ(赤・黄)・赤ピーマン・唐辛子

●アスタキサンチン(カロテノイド)

エビやカニの色素

●アントシアニン(ポリフェノール)

ブルーベリー・リンゴ・ココア・赤ワイン

●カテキン(ポリフェノール)

緑茶

●リグナン(ポリフェノール)セサミンの一種

ごま

●フラボノイド(ポリフェノール)

豆類・タマネギ・シソ・緑茶

●含硫化合物

ニンニク・キャベツ

抗酸化物質は、3大栄養素(たんぱく質・脂肪・炭水化物)以外の微量栄養素や色素が多いです。

私たちは食事のメニューとして、肉や魚などメイン料理ばかり考えがちですが、実は添え物の野菜、香辛料、調味料、果物、飲み物なども、酸化の抑制に大きな役割をになっているのです。

また抗酸化物質は、色の濃い植物性食品に多いという特徴もあります。

ただ抗酸化物質は、どれか一つを食べれば済むというものではありません。

「○○が体にいい」と聞くと、それだけを集中的に食べる人がいますが、そうした方法には限界があります。

どんなに強力な抗酸化物質でも、それぞれの能力(性質や作用の仕方)に違いがあるため、力を合わせないと活性酸素には対抗できません。

抗酸化物質を含む食品を数多く知っておき、毎日の食事のなかで、できるだけ多くとること

・・・それが抗酸化食生活のポイントです。

ただし、私たちの体内で酸化を防ぐ働きをする抗酸化酵素は、たんぱく質を栄養源としています。

したがって、抗酸化酵素の働きを活発にするには、良質のたんぱく質をとることも大切です。

☆脳は最も酸化しやすい

脳は重さが全体量の2%ですが、酸素消費量は20%で非常に酸素消費量の大きい臓器で活性酸素が発生しやすい場所です。

かつ脳のネットワークを構成している神経突起などは、高度不飽和脂肪酸を多く含み非常に酸化しやすいです。

酸化によって、脳細胞の細胞死が増加することで脳機能の低下が進みます。

☆睡眠が酸化を防ぎ、酸化による細胞損傷を回復させる

深い睡眠(ノンレム睡眠)に入ると成長ホルモンが分泌され、酸化によって損傷した細胞の修復が行われます。

また暗くなるとメラトニンが分泌されますが、非常に強い抗酸化力があり酸化を防ぎます。

よって、深い睡眠に入る事と十分な時間の睡眠をとる事で成長ホルモンとメラトニンの十分な分泌を促し酸化を防ぎ、酸化による細胞の修復を行うことで疲労がとれ、老化やガンの発生を抑えることにつながります。

☆酸化ストレスとは?

活性酸素の産生が過剰になり、抗酸化防御機構のバランスが崩れた状態を酸化ストレスといいます。

日ごろからバランスのとれた食事、適度な運動習慣ならびに十分な睡眠により抗酸化防御機構を良好に保つこが、酸化ストレスを防止するためにも重要となります。

☆老化やガン、心身の疲労など人の健康を破壊するキーワードは

「糖化」「酸化」「慢性炎症」

この3つは複雑に連動しています。

糖化が進めば、慢性炎症が亢進して遺伝子を傷つけ老化やガンが発生しやすくなります。

酸化が亢進すれば、ダイレクトに遺伝子が損傷し、慢性炎症発症の原因にもなります。

そして酸化は、糖化も促進し、糖化は酸化を促進します。

慢性炎症で代表的な歯周病は、糖化、酸化以外の要因からも炎症が生じます。

そして炎症自体、糖化や酸化を促進します。

健康の柱として、「糖質を控え、良質のたんぱく質と抗酸化物質(野菜・果物など)をしっかり摂取し、深く十分な睡眠をとり、口の中をきれいにする」ことが重要となります。

鼻づまりやアレルギーのある場合は、特に重要です。

入間郡三芳町

ユナイトみよし歯科  歯科衛生士  H.K

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