みなさんは歯科医院で破折という言葉を耳にしたことはありますか?
破折とは歯が割れてしまっていることをいいます。
破折には外傷性破折と病的破折が有ります。
外傷性破折は、一般に前歯、特に上顎前歯部に起こりやすく、スポーツ、交通事故、打撲、衝突などが原因です。
病的破折は、正常の歯では破折を起こさない程度の咬合力でも歯が破折するものです。
これは大きな虫歯のある歯、不適切な詰め物を行った歯、深いクサビ状欠損のある歯などに起こります。
クサビ状欠損とは、ゴシゴシと強いブラッシングや、歯ぎしりなどで、歯と歯茎の境目に過度な力が加わることでクサビの様にえぐられてしまうことです。歯がえぐられる訳ですから破折しやすいも当然です。
また、歯の神経は「歯髄」と言います。歯髄には血管も含まれており、その血管から歯に栄養供給されているのです。
大きな虫歯で歯の神経を取ったり、歯と歯茎の境目から細菌が歯根に侵入し歯髄が死んでしまい、歯の神経を取る処置に至ることも有り、栄養供給されなくなってしまった歯は、脆くなり、破折しやすいのです。
樹木に例えるならば、栄養供給されている枝はしなやかですが、栄養供給が絶たれた枝は枯れ木になり、折れやすくなるのと同です。
歯の神経を取ったことで、歯根に縦にヒビが入ったり、割れる事が有ります。
神経を取った歯は痛みの感覚もなくなる為、歯のヒビや破折になかなか気付かない場合も有り、最悪の場合歯を抜くことを余儀なくされることも有ります。
そうなる前に、差し歯、被せ物、詰め物が取れたり、歯茎が腫れたりした場合、早めの受診をお勧めします。
いずれにしろ、歯が割れる様な様々な原因を理解し予防することが大切になります。ただ、睡眠時は食いしばりや歯ぎしりを予防する事は難しいので、何事も放置せずご相談ください。
入間郡三芳町 ユナイトみよし歯科
歯科衛生士 S.A