日本人の女性の9割がビタミンD不足というのは知っていましたか?さらにその内の63%が病的な ビタミンD欠乏症であると言う報告が神戸薬科大学より出されています。現代の女性はUVファンデーションをはじめ紫外線から遠ざかった生活をしているので、主に紫外線によって生成されるビタミンDが欠乏してしまうのです。
1. 妊婦のビタミンD不足により胎児の発育不足や早産の誘発が起こる
早産だと筋力が弱く、口輪筋が弱い状態で出産されると口呼吸が常態化してしまいます。
2. 0歳児のビタミンD不足で1歳ぐらいからO脚になる原因に
O脚は前傾姿勢の原因になり、姿勢は口腔機能発達不全症との関連性があります。
3. 脳機能への影響
ビタミンDは脳内物質のセロトニンの調整を行います。不足すると鬱症状を呈することがあります。また、新生児のビタミンD不足は自閉症リスクが3.6倍になるというデータもあります。
4. 免疫力の低下
ビタミンDは抗菌ペプチドという主に粘膜表面で細菌やウィルスの感染を強力に封じ込めるバリアを生成する作用があります。よってビタミンD不足によりインフルエンザや風邪、アレルギー等を生じやすく、結果的に鼻詰まりや口呼吸が誘導されます。
5. がんの発症リスク
国立がん研究センターの研究結果より、血中ビタミンD濃度が上昇すると、がんの発症リスクが最大で25%低下することが明らかになりました。
6. 上顎の劣成長を招く
ビタミンDはカルシウムの代謝調整をし、こっ形成を促します。よって欠乏により上顎の発育が阻害されるという論文も出ています。ビタミンDの欠乏が原因の1つと言われているバインダー症候群は鼻や上顎骨の発育が著しく悪く反対咬合になります。
7. エナメル質形成不全を起こし歯が弱くなる
エナメル質形成不全と歯が生えてきた時から歯の表面のエナメル質が弱く、変色を起こしている状態で非常にむし歯になりやすいです。原因として最近最も有力視されているのが胎児期乳児期のビタミンD不足です。
8. 矯正治療の歯の動きが悪くなる
ビタミンD不足により歯の動きが悪くなるという論文と、ビタミンD投与により歯の動きが早くなるという論文が多数存在します。ビタミンDは骨の代謝に影響を与えます。矯正治療は骨内で歯を動かすので、骨の破壊と再生が同時に進行するので骨の代謝を促進する必要があります。
ビタミンDは紫外線や魚やキノコなどの食べ物で摂取することができますが、紫外線は季節変動が強く、食べ物に含まれる量も少ないのです。現代ではUVファンデーション等で紫外線をカットする習慣がついてしまっているので、サプリで補充するのが安心です。
また、高齢者は男女問わずビタミンD不足になるリスクが高くなります。それはビタミンDを合成する皮膚の能力が年齢と共に低下するためです。高齢になると骨粗鬆症を発症しやすくなるのでビタミンDの摂取をする必要があります。
1歳になったら積極的に散歩や屋外に出たり、日当たりの良い室内で遊ばせるなど日光を浴びてビタミンDを獲得しましょう。紫外線が少ない冬場であれば目安として沖縄で15分、関東で30分、北海道で60分くらい日に当たる必要があります。
ユナイトみよし歯科 歯科衛生士 Y.K