薬によって、インプラント治療が禁止とされている場合があります。
また、禁止はされてはいなくても、骨粗鬆症の治療で飲み薬のBP製剤を3~4年以上服用されている場合、
インプラント治療による顎骨壊死のリスクが上がることがわかっています。
さらに、インプラント治療を受けた後も、インプラントの周りから顎骨壊死が起こる場合がありますので、
きちんとしたメインテナンスを継続していただく必要があります。
がんの患者さんで高濃度のBP製剤(ゾメタ)やデノスマブ(ランマーク)を使用している場合、
インプラント治療は原則禁止されています。
また、何らかの理由でステロイドを使用している患者さんは、
ステロイド性骨粗鬆症を予防・治療するために飲み薬のBP製剤を使用する場合が多くありますが、
この場合もインプラント治療は禁止されています。
デノスマブ(プラリア)も同様と考えられます。
骨粗鬆症の治療で飲み薬のBP製剤(アクネトル、フォサマック、ベネット、ボナロン、ボノテオ、
ボンビバ、リカルボン)を服用期間3年未満は、インプラント治療の適応は可です。
一方で、骨粗鬆症の治療で飲み薬のBP製剤を3~4年以上服用されている場合、
インプラント治療による顎骨壊死のリスクが上がること(発症リスクは2倍)がわかっていますので、
禁止はされていませんが、顎骨壊死のリスクを認識していただく必要があります。
最近では、インプラント治療後にもインプラントの周りから顎骨壊死が起こることが、また、
インプラント治療後にBP製剤の使用を開始した患者さんでもインプラント周囲に
顎骨壊死が起こることが報告されました。
加えて、「インプラント周囲炎」という、歯周病に似たインプラント周囲組織の慢性炎症から
薬剤関連顎骨壊死が起こることも報告されたことから、インプラント治療後の定期的なメインテナンスに
通うことがとても大切になります。
当院でインプラント治療された患者さんは、パウダークリーニングによる定期的なメインテナンスを
続けており、自宅でもインプラントフロスを使用し、ていねいにブラッシングをしています。
埼玉県入間郡三芳町藤久保855-403
ユナイトみよし歯科 歯科衛生士 H.K