歯周病は、歯周病原因菌による慢性炎症で歯の周りの骨が溶ける病気です。
20歳周辺になると、歯周ポケット内の歯周病原因菌の割合が増え、骨の溶けるスピードが
速くなり歯周病が進行していきます。
レッドコンプレックスとは?
歯周病を進行させる3つの悪玉3菌衆のような細菌達(Pg菌、Tf菌、Td菌)のことを
レッドコンプレックスと言います。
このレッドコンプレックスの3種の細菌は栄養共生という関係にあり、お互いが
代謝産物を別の細菌の栄養素にすることで共生している仲間になります。
この3菌種が揃うと歯周病は進行しやすくなります。
どの菌が一番悪いのか?
レッドコンプレックスの中でもPg菌が歯周病にとってもっとも病原性の強い細菌に
なります。
Pg菌(ポルフィロモナス・ジンジバーリス)とは?
レッドコンプレックスの一つです。
嫌気性の桿菌で強い付着性を持ちバイオフィルムを形成します。
ジンジパインと呼ばれるタンパク質分解酵素を産生します。
また、内毒素をもっておりその内毒素は骨をとかします。
さらに、口腔内に悪臭をもたらします。
Pg菌は、歯周ポケットが健康な時には低病原性なのですが、歯磨きがていねいに
おこなわれず、歯周ポケットに出血(潰瘍)が生じるようになると赤血球の鉄分と
タンパク質を栄養素として急に高病原性になります。
そして、侵襲性と言われるような骨をどんどん溶かす歯周病に進行していきます。
Tf菌(タンネレラ・フォーサイセンシス)とは?
レッドコンプレックスの一つです。
嫌気性菌で紡錘状(中央が膨らんでいて両端が細くなった形)の形態をしています。
歯周ポケット内に付着しています。
Pg菌と同様、タンパク質分解酵素を産生し、内毒素も持っています。
Td菌(トレポネーマ・デンティコーラ)とは?
レッドコンプレックスの一つです。
らせん状の形態をしていて運動性があります。
きりもみ運動をして、歯肉の組織内および血管内に侵入し増殖することができます。
タンパク質分解酵素と免疫抑制因子を産生します。
予防が大切!
現在はまだ歯周病を発症していなくても、レッドコンプレックスを多く持っていたら
将来非常に危険です。
そこで歯周ポケットから出血させないようにきちんと予防しておくことがとても大切です。
つまり、毎日の自分でするホームケアと歯科医院でのプロケアを組み合わせて、歯周病の
発症を予防しましょう。
埼玉県入間郡三芳町藤久保855-403
ユナイトみよし歯科 歯科衛生士 H.K